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素敵な悪巧み:あるマスクマンへのラブレター



 2006年の夏の終わり

 20年ぶりに帰った故郷には、プロサッカーチームがあった。

 個人的に東京でのいろんな繋がりとか、形とか、生活とかを精算し、心身共に疲れ果てて故郷に戻った僕を、姉夫婦がスタジアムに誘ってくれた。
 バックスタンドから眺めたチームは、決して強いチームではなかったけれど、強い心を持ったチームだった。観戦を繰り返す度に、少しづつ少しづつそのチームの事を好きなった。

 2007年シーズンから、このチームに関するブログを始めた。サッカーを見るのは好きだが、サッカーをした経験が学校の体育の授業ぐらいの僕にとって、技術的な良し悪しや、戦術的な展開を書ける筈もなく、試合を見たまま、ちょっとした事を針小棒大に面白可笑しく紹介するブログ、そう毒にも薬にもならない「おふざけブログ」もしくは「お気楽ブログ」なのは未だに変らない。

 当時、サッカーを見るなら、バックスタンドかメインスタンドで横から見るのがベストで、ゴール裏で飛び跳ね、終始声を出しチームを鼓舞する人達.....いわゆるコアサポなんて人達とは一生係わりあいはないんだろうと思っていた。
 当時のイメージからすると、ゴール裏のコアサポなんて、サッカーなんか見てなくて、応援する事に自己陶酔している、粗野で乱暴な人達という思い込みがあったと思う。
 特にゴール裏でルチャのマスクを被っている人がい、あんな怖い人達が仕切っているゴール裏なんか絶対行かないと決意していた。


画像はイメージです


 毒にも薬にもならないブログでも、続けている事ですこしづつ僕を取り巻く世界も変っていった。年齢も生活も仕事も関係ない、ただ応援するチームが同じだったり、サッカーが好きだという事だけが共通点の知り合いが増えていった。
 ある日、試合後の飲み会の席でゴール裏のマスクマンと一緒になった。基本人見知りなんで、たいした会話もせず、少しだけ言葉をかわし「あのマスク、ウルティモ(ドラゴン)ですよね」とだけ会話した筈。無愛想だし、威圧感のある人だなぁと漠然と怖がっていた気がする。

 故郷に戻った筈の僕も、また故郷を離れた生活が始まりトリニータをアウェイで応援する機会が多くなった。アウェイチームを応援するということは必然とゴール裏で応援する事になる。そこで初めてコアサポの頑張りや、そこで味わう応援する醍醐味ってのが少しづつ判ってきた。そしてコアサポを纏めるサポクラの存在も少しづつ理解でき、彼らの努力や献身を素直に認める事が出来るようになった。
 僕はまだまだあのコアサポの中心で飛び跳ね、声を枯らし応援する事は出来ないけど、あなた達の存在を頼もしく思っています。

 あの怖かったマスクマン.....もうマスクを被ることは無くなってきたけど....とは、いつのまにか友達のような存在になり、お互い色んな悪巧みを、良い意味での彼の「素敵な悪巧み」を手伝う仲間となってしまった。
 
 僕達の応援する大分トリニータというチームは、まだまだ取り巻く環境や事情で厳しいものがあるけれど、お互い自分らで出来る事を着実にやっていきましょう。
 
 これからも貴方の素敵な悪巧みを期待しています。



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  1. 文頭が「魔術師はもういない」(であってましたっけ?)に似た感じだったので少しだけセンチメンタルな気分になってしまいましたがミトさんへのラブレターだったんですね 笑い

    勝手な想像でしたが、てっきり鳥脳さんってゴール裏で飛び跳ねているものだと思ってました。
    まったり見られているならニッパツで解説付きの観戦をすれば良かったのにと少し後悔です。

    返信削除
    返信
    1. 毎度っす。

      よく気が付きましたね....あの「魔術師はもういない」と同じ書出しです(笑)

      えーと....もうゴール裏で飛び跳ねれる年齢でも体型でもないのでいつもまったり見てますよ。今度いつかご一緒しましょう!

      削除

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